TIMBER YARDの住まいづくり
先日、千葉市美浜区にあるTIMBER YARDさんを訪れました。

大正13年、小さな材木店として始まったTIMBER YARDさん。
現在は家具や照明、インテリア雑貨の販売から住宅建築まで、
住まいに関わる幅広い提案をされています。
お話を伺うなかで心に残ったのは、建築とインテリアを別々に考えるのではなく、
住まい全体をひとつの景色として捉えていることでした。



家づくりでは、まず間取りや設備を決め、そのあとで家具や照明を選ぶ。
そんな流れを思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれど、家具をどこに置くか、窓辺をどう見せるかによって、
壁の位置やコンセント、照明の配置も変わります。
設計の初めからインテリアを視野に入れることで、
建築とそこでの暮らしが自然につながり、空間に一貫した心地よさが生まれていくのだと感じました。

緑豊かな敷地には、モデルハウスや体験型ショップもあり、
家具や照明を眺めるだけでなく、実際の暮らしを思い描きながら、
空間との組み合わせを体感できる素敵な場所です。
隠れ家レストラン | HIDE & SEEK
敷地内には、空間ごと味わう隠れ家レストラン、HIDE & SEEKが併設されています。
店内には、FLOSやルイスポールセンの照明、フリッツ・ハンセンの家具などが配され、
椅子に座ったときの視線、手元を照らす光など、さまざまな要素が重なって居心地の良い空間をつくっていました。



グラスやカトラリー、トイレの中に至るまで、
小物のひとつひとつにも丁寧なセレクトが感じられます。
料理が運ばれてくるまでの時間も、
店内を眺めたり、細部に目を向けたりする楽しみがありました。
私はランチタイムとティータイムに、二度利用させていただき、
お腹も心も満たされる時間となりました。



住まいの心地よさも、図面や写真だけでは捉えきれないものがあります。
どこに座り、何を眺め、どんなふうに時間を過ごすのか。
カフェでの食事体験を通じて、
「自宅でも、こんなふうに大切な人と食卓を囲めたら素敵だな」と、思いを巡らせることができました。
叶えたい暮らしから、住まいづくりを考える
TIMBER YARDさんで伺ったお話には、私自身が大切にしたい仕事の姿勢と通じるものがありました。
インテリアコーディネートは、家具やカーテン、照明を選んで整えるだけではありません。
その人がどんなことに憧れ、どんな暮らしを叶えたいと思っているのか。
その想いを捉えることが大切だと、日々感じています。
たとえば「朝、気持ちよく一日を始めたい」という願いがあれば、
朝日が入る場所や、そこで過ごすための居場所を考える。
「家族が自然と集まる時間を大切にしたい」なら、
家具の配置や照明の明るさ、食事の場とくつろぐ場のつながりを考えていきます。

まず、叶えたい暮らしを思い描く。
そこから逆算して、必要な空間や素材、家具を選んでいく。
そうすることで、選ぶものひとつひとつに理由が生まれ、
住まい全体にその人らしさが表れてくるのだと思います。
お客さまの言葉の奥にある願いや、まだ輪郭の定まっていない理想を一緒に見つけて形にしていく。
その過程にこそ、コーディネーターとしての役割があると考えています。
美しい住まいは、暮らしを思い描くことから
建築とインテリアを、ひとつの景色に。
TIMBER YARDさんを訪れて感じたのは、
空間の美しさは、個々の家具や素材の魅力だけで決まるのではないということでした。
何を選ぶかだけでなく、誰がそこでどう過ごすのか。
その思いが設計の初めから結びついていることが、
住まい全体の調和につながっていくのだと思います。



美しい住まいづくりは、
「どんな暮らしを、どんな空間で叶えたいか」を思い描くところから始まる。
TIMBER YARDさんで伺ったお話と、HIDE & SEEKで過ごした時間を通して、
私自身がこれからも大切にしていきたい想いを、改めて確かめることができました。


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